令和5年11月10日  IER特別セミナーを開催しました。<ジョンソン教授>

日時2023年11月10日(金)14:00 – 15:00
場所環境放射能研究所本棟6F大会議室
外部講師トーマス・ジョンソン教授
コロラド州立大学(CSU)
講義タイトルRecent Topics in Health Physics and Radioecology

令和5年11月10日(金)、CSUのトーマス・ジョンソン教授によるIER特別セミナーが開催され、環境放射能学専攻の博士前期・後期課程の学生やIER教職員など25名が参加しました。

ジョンソン教授は、「Recent Topics in Health Physics and Radioecology」と題して3つのパートからなる講義を行いました。1つ目はコロラド州西部の乾燥した山地にある泉の話題です。この泉は多様な動物が訪れるオアシスであることがカメラトラップによる調査により明らかになりました。しかし、この水には自然由来の重金属や放射性核種が含まれる可能性があること、さらに、この近辺には水道水が無く、泉と同じ帯水層の地下水が住民の飲水にもなっていることから、水質モニタリングが必要であることが示されました。

2つ目の話題はアフリカのサイです。サイは保護対象の動物であるにも関わらずそのツノが違法に輸出されています。これを防ぐ方法として提案されているのが、ツノをCo-60で標識するという方法です。これによって、通関で容易に見つけられるということになります。

3つ目の話題はジョンソン教授ご自身のこれまでの経歴についてです。ジョンソン教授の研究対象の幅広さや教育に対する熱意の源泉をうかがい知ることができたような気がします。

トーマス・ジョンソン教授を紹介するIER難波謙二所長
講義を行うジョンソン教授
質疑応答の様子
質疑応答の様子
左から、マキシム・グシエフ特任准教授、永田広子研究員/国際コーディネーター、アイダホ国立研究所放射線エンジニアリングマネージャー セス・カンター氏、IER難波所長、ジョンソン教授、CSU保健物理学博士後期課程卒業生 千野結子さん