令和5年6月26日  第1回IERセミナーを開催しました。<五十嵐特任講師、グシエフ特任准教授>

日時2023年6月26日(月) 13:30~15:30
場所環境放射能研究所本棟6F大会議室/オンライン(Zoom)
発表者五十嵐康記 特任講師
マキシム・グシエフ 特任准教授
(発表順)
演題Progress in FY2021 and plans for FY2022(五十嵐)
Numerical modeling of water and radionuclides(グシエフ)

環境放射能研究所(IER)では、所属研究者同士の交流、研究活動の推進を目的に、研究成果報告会「IERセミナー」を定期的に行っています。

6月26日(月)に開催した令和5年度の第1回IERセミナーでは、五十嵐康記特任講師とマキシム・グシエフ特任准教授が発表を行いました。オンライン聴講を含め研究者、大学院生ら26名が参加しました。

五十嵐特任講師は、チョルノービリを対象とした森林火災の新しい検出手法と、河川中における90Srや137Csの濃度形成を他のイオンの動態から明らかにするという研究について発表しました。

グシエフ特任准教授は、ウクライナのザポリージャ原子力発電所の冷却池に水を補給するために利用されていたカホフカ貯水池の排水に伴うカホフカダム決壊と下流の洪水浸水深の数値モデリング結果について発表しました。また、チョルノービリ原子力発電所の冷却池排水の数値モデリング結果を示し、冷却池表層水と周辺地下水中の90Srと137Csの濃度変化を説明しました。ダム周辺の地下水や将来の農業活動に与える影響について議論され、シナリオ評価における数値モデリングの重要性が強調されました。

発表後には研究者らによる意見交換が行われ、活発な議論が交わされました。

五十嵐特任講師が発表している様子
グシエフ特任准教授が発表している様子
会場の様子
カホフカ貯水池の堆積物中の放射性核種の濃度について質疑とコメントをするコノプリョフ特任教授
チョルノービリ原子力発電所の冷却池近くの地下水における他の放射性核種の濃度変化について質疑をする塚田教授
チョルノービリ立入禁止区域の「赤い森」への冷却池排水の影響について質疑とコメントをするヨシェンコ教授
チョルノービリ原子力発電所の立入禁止区域の河川における90Srと137Csの濃度形成を明らかにするための今後の研究についてコメントと質疑をするジェレズニヤク博士