令和4年8月8日 大学院生が釣獲調査を行いました。

令和4年8月8日、修士課程1年の大学院生4名が釣獲調査を行いました。これは環境放射能学専攻の必修科目である「環境放射能学演習」の一環として行われたものです。 なお、本釣獲調査は、福島県の特別採捕許可(特第4-14号)に基づき実施しています。

調査地への出発前に、調査の概要について和田准教授から説明がありました。調査地の特徴や生息する魚の原発事故後の放射性セシウム濃度の推移などを頭に入れて、さあ出発です。

調査は真夏の日差しが照り付ける中での作業となりました。学生の皆さんは慣れない手つきで竿を操りながらも、和田准教授のアドバイスを受けて無事一人1匹ずつサンプルとなる魚を釣ることができました。

ちなみにこの調査地では外来魚のチャネルキャットフィッシュ(アメリカナマズ)が近年大繁殖し、在来魚を駆逐しつつあることが問題になっています。今回の調査でも釣れた魚の多くがチャネルキャットフィッシュでした。
また調査地(水中)の放射性セシウム濃度を計測するための採水も同時に行われました。

お昼休憩の後は、サンプルの処理について学びます。
和田准教授が慣れた手つきで魚を三枚におろしを実演すると、次は大学院生の番です。鋭くとがった棘(キョク)や包丁の扱いに気を付けながら、皆さんもなんとか三枚おろしに仕上げました。

その後「なめろう」を作る要領でミンチ状にしたものをU8(ユーハチ)と呼ばれる容器に詰め、ゲルマニウム半導体検出器(ゲルマ)で測定する準備が整いました。
最後にゲルマにサンプルをセットし、測定を開始したところでこの日の実習を終えました。

大学院生の研究テーマは様々ですが、今回の演習では魚類サンプルの捕獲から計測まで一連の流れを学びました。
調査地が近く、アットホームな雰囲気で教員から研究手法を学ぶことができるのも、環境放射能学専攻の魅力ですね。