令和3年11月12日 富岡町との環境放射能研究に関する連携協力ついての申し合わせ調印式を行いました。

福島大学環境放射能研究所(IER)と福島県富岡町は、IERが富岡町内で行っている環境放射能研究に連携協力することで合意し、この申し合わせに関する調印式が富岡町役場にて行われました。富岡町からは山本町長、髙野副町長、坂本産業振興課長、IERからは難波所長とヨシェンコ教授が出席されました。

難波所長とヨシェンコ教授から、これまで富岡町で実施している調査の経緯とその成果を富岡町の復興に役立てるための今後の展望について説明があり、山本町長からは、町民の放射能に対する不安低減に向けてIERとの連携協力を進める意向が示されました。その後、出席者全員による活発な意見交換において今後の研究活動や期待される成果などを確認した後、山本町長と難波所長が申し合わせ書に署名しました。

この申し合わせに基づき、IERが2017年から継続している富岡町内の私有林におけるスギ・ヒノキの放射性セシウムの挙動・動態に関する調査結果を町役場と共有することになります。これによって、町の森林管理全般や林業施策、町のニーズに応じた研究の企画に役立つことが期待されます。また、富岡漁港での海水中の放射性セシウム濃度の観測結果や富岡川の魚類調査などの結果も町役場に報告し、今後の復興に向けた町による取り組みに反映されることが期待されます。

意見交換の様子
申し合わせ書を交わす(右から)山本町長と難波所長、
ヨシェンコ教授