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辰野 宇大Takahiro Tatsuno
プロジェクト研究員

[所 属]環境放射能研究所 
[個人ホームページ]

プロフィール

東京大学大学院農学生命科学研究科修了 博士(農学)。土壌侵食に伴う森林流域からの放射性セシウムの流出や降雨時の土壌鉛直方向の放射性セシウムの移動を対象に研究を行ってきました。
現在は福島第一原発事故後のアーカイブ土壌の管理を行いつつ、アーカイブ土壌に加えて新たに回収した土壌や河川懸濁物試料中の放射性微粒子を対象に研究を行っています。

研究テーマ

・福島第一原発事故由来の放射性微粒子の土壌環境中の分布、動態解明
・土壌中の放射性セシウム動態に溶存有機物が与える影響

分 野

環境動態解析、農業環境工学

キーワード

土壌物理、土壌化学

所属学会

農業農村工学会、日本土壌肥料学会、土壌物理学会、日本腐植物質学会、日本地球惑星科学連合(JpGU)

研究概要

 学部生の卒業論文から博士課程の博士論文まで、研究対象のスケールは若干変えつつですが福島第一原子力発電所事故由来の放射性セシウムの土壌環境中の動態について研究してきました。
 大学院時代は降雨時の土壌水の移動に伴う土壌中の放射性セシウムの非平衡条件下の移動に溶存有機物(0.45 µm以下の有機物)が与える影響について、室内実験や数値実験を中心に研究していました。
 現職では、プロジェクト研究員として2011年の福島第一原発事故以降系統的に採取されたアーカイブ土壌試料のデータベース作成や試料管理を行います。また、当該試料やあらたに回収した土壌、河川中の懸濁物試料等を用いて単位質量当たりの放射能濃度が高い放射性微粒子の環境中の分布や移動についても研究を行う予定です。

ひとこと

 事故から10年近くが経過しようとしていますが、メディアや研究の分野において、事故当初と比べると放射能汚染をはじめとした東日本大震災の被害への関心が少しずつ低下しているのを感じます。被災した農業、農村の復興のためにも、研究成果を学術雑誌等によって国内外に発表し、社会に還元できるよう努めてまいります。

好きなもの、趣味

旅行、食べること、スポーツ観戦

略 歴

2010年石川県立小松高等学校卒業
2010-2014年宇都宮大学農学部
2014-2016年東京大学大学院農学生命科学研究科 博士課程前期
2016-2020年東京大学大学院農学生命科学研究科 博士課程後期
2020年-現在福島大学環境放射能研究所 プロジェクト研究員