環境放射能研究所長 あいさつ

  • 福島大学環境放射能研究所(Institute of Environmental Radioactivity;IER)は,文部科学省国立大学改革強化推進補助金の支援を得て,平成25年7月1日に設立されました。

    2011年の東京電力福島第一原子力発電所,1986年のチェルノブイリ原子力発電所などの事故により放出された環境中の放射性物質の動きや環境への影響の解明は,国際社会の課題となっています。事故の経験と教訓を国際社会と共有し,長期にわたって研究していくことが,福島県に立地する本学が果たすべき責務と考えます。

    本研究所は,森林,河川,湖沼,海洋等の環境における放射性核種の動態に関する基礎的ならびに応用的研究を行うことを目的にしております。特に,現場に近いという特性を生かしたフィールド研究を中心に,計測機器の開発や予測科学,アーカイブ学をも含め,広く世界に開かれ,その英知を結集した環境放射能動態に関する先端研究拠点となることを目指しております。

    本研究所は,筑波大学,東京海洋大学,広島大学,長崎大学,福島県立医科大学,放射線医学総合研究所との共同運営を行うとともに,国内外の研究機関と連携しながら活動を進めています。

    福島に再び安心安全な環境が戻ってくることを願いながら,活発な研究活動を推進し,福島及び日本そして世界に貢献する研究機関として成長できるよう,努力していく所存です。

    大学及び各研究機関,諸機関の皆様におかれましては,ご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

    平成25年7月1日