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平尾茂一Shigekazu Hirao
講師

[所 属]環境放射能研究所 放射能地球科学部門 放射能大気科学

プロフィール

博士(工)専門は環境放射能学。大気中の天然・人工放射性核種の動態解明と大気輸送モデルを使った応用研究を進めている。対象の放射性核種はラドン(Rn-222)とその壊変生成物を中心とし、人工放射性核種のセシウム(Cs-137)や、その他、共同研究者と共に、ヨウ素(I-129)およびトリチウム(H-3)に関する研究にも取り組む。

研究テーマ

自然・人工放射性物質の大気輸送過程の解明

キーワード

環境放射能、大気輸送モデル、放出源情報推定

所属学会

日本原子力学会、日本保健物理学会

略 歴

2010年8月名古屋大学大学院工学研究科後期博士課程修了
2010年9月名古屋大学工学研究科 助教
2015年9月福島大学環境放射能研究所 講師

研究概要

原子力施設からの放射性物質の環境中への放出は予期しない事故や自然災害とともに複合的な要因で発生する。その際、大気拡散モデルから得られる放射性物質の大気中の濃度分布とその時間変化は、事故初期の環境影響(特に、内部被ばく)を評価するために必要不可欠な情報であり、また土壌、河川、海洋の沈着分布の計算値は、中長期的な環境影響を評価する際の初期情報を与える。私の研究では、放射性物質の大気輸送過程の解明とそのモデル化を目指し、環境放射能の観測およびスーパーコンピュータを用いた数値計算を組み合わせた研究を行っている。これまでに天然放射性核種のラドン(Rn-222)とその壊変生成物を対象とした広域輸送モデルの開発・改良、国内外での大気中ラドン濃度の観測、全球ラドン発生源分布の推定を行った。また原子力施設緊急時の放出源情報の推定手法の開発を進めてきた。福島事故で残された課題は、放射性物質(特に放射性ヨウ素)の初期の大気放出量の時間変化の推定精度の向上、この放出源情報に基づく大気中放射能濃度の時間・空間分布の再構築、および乾性・湿性沈着過程のモデル化の精度向上である。これらに取り組み原子力防災のための科学的な情報を提供するとともに、現在の福島で環境放射能の観測を通じて放射性物質の大気輸送過程の解明を進めている。