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研究所案内

アドバイザリーボードによる
外部点検・評価について

 環境放射能研究所では、所長の諮問に応じ、研究所の研究全般について助言を行なうアドバイザリーボードを設置しています。平成27~28年度は、環境放射能分野において高い識見を有し、国際的に幅広く活躍されている以下の4名の方々にアドバイザリーボード委員を務めていただきました。
 平成28(2016)年3月7日、福島市にて開催した第2回環境放射能研究所成果報告会をご覧いただいた上で、翌日福島大学内で開催したアドバイザリーボード会議での議論および後日提出していただいたコメントシートをとおして、成果報告会および研究活動全般についての意見・助言をしていただきました。そのときの主な指摘事項とそれに対する環境放射能研究所の取り組み・考えは以下のとおりです。


アドバイザリーボード

○ブレンダ・ハワード 氏
(イギリス自然環境研究会議・生体水門センター(CHE)放射生態学者
○セルゲイ・フェゼンコ 氏
(国際原子力機関(IAEA)陸域環境研究所 放射生態学者)
○ウォルフガング・ラスコフ 氏
(ドイツ・カールスルーエ工科大学 教授 核・エネルギー技術研究所チーム長)
○吉田 聡 氏
(放射線医学総合研究所 福島復興支援本部 副本部長)

                          ※役職は平成28年3月当時


1.成果報告会について

成果報告会の位置づけをもっと明確化したほうがよい。

→ 成果報告会は一般向けに限定した内容とした。第3回ではプロジェクトの概要を口頭発表とし、個別の内容についてはポスターとした。今後、学術的な内容に関するシンポジウムの開催も検討したい。
 研究の目的、使命を明確にするとともに、研究所内の共通理解を図り、対象毎に表現を工夫し、成果を発信していきたい。外部で開催される発表会に積極的に参加したいと考えている。

2.研究活動全般について

(1)研究所としての研究活動全般に対する長期的なビジョンを設定したほうがよい。

→ 社会のニーズをふまえながら検討していく。地域での懇談会をとおし住民や行政のニーズ把握に努めるとともに国内外の研究者及び研究機関と交流を図りながら動向を見極め、長期的なビジョンを設定したい。

(2)優れた外国人研究者を維持し、国際的な視野に立ってIERでの活動に生かしてほしい。

→ 2017年度まで文科省から2名の外国人特別枠で人件費を確保しているが、2018以降も獲得すべく予算要求を行っていく。

3.研究連携について

IERは、多くの国内外の研究機関と連携していることは評価される。今後もIERが中核としての役割を果たすことを期待する。

→ 研究者に積極的に国内外において情報を公表することを奨励している。徐々に海外でも認知され、国際的なプロジェクトへの参加が増えている。
これまでの研究活動や大学院の設置、共同利用共同研究拠点化を見据え、新たなステップに向けた研究連携体制の見直しを開始した。

4.教育活動(大学院設置計画)について

IERの大学院設置計画は、きわめて望ましい。日本国内の学生のみならず、国外の学生も積極的に受け入れるよう提案する。その際、国内外の大学、研究機関との交流を計り人材育成を進めてほしい。

→ 平成31年度開設に向け計画では、国内外の学生を受け入れるべく準備を進めている。国内外研究機関との学生交流についても前向きに検討している。

5.情報発信について

(1)ウェブサイトは、重要な情報発信となるので充実を計るべきである。

→ ワーキンググループを設置し、ウェブサイト内容の充実を図ることとした。

(2)IERの成果を住民に伝える方法をさらに充実させるべきである。

→ 成果報告会以外に、地域のニーズ把握や今後の取組の参考とする方策の一つとして、地域への成果報告を兼ね地域の人たちの意見を聞くことができる研究活動懇談会を開催した。パンフレット等の情報発信資料の作成を行なっている。

6.その他

(1)研究データの管理について検討を進めることが望ましい。

→ 国や県の事業で測定された値は、原子力機構がFNAA (Fukushima Nuclear Accident Archives) としてデータベース化を進めている。日本学術会議ではFNAAの収集対象とならなかった個人や病院等が 2011年に測定したデータも初期被ばく推定に重要との観点から、メタデータアーカイブを進めている。このメタデータアーカイブは将来的に福島大学が引き受ける方向で調整を進めている。

(2)IAEA等国際的なプロジェクトに積極的に参加し、連携を強化すべきである。

→ IAEAの比較標準分析、MORADIA IIに中核機関として参加している。今後、更に国際的なプロジェクトに参加し連携を強化したいと考えている。是非とも、アドバイザリーからの情報提供をお願いしたい。

(3)予算に見合った体制について検討すべきである。

→ 予算は厳しい状況にある。今後、本研究所の特色を生かし、大学院の設置、共同利用・共同研究拠点化を目指し予算を獲得したいと考えており、現体制を維持したいと考えている。